憲法
憲法改悪を阻止しなければならない。決して憲法改正ではない(用語上は憲法改正であっても)=自民党・公明党・維新の会・希望の党等のどこが「正しく改める」憲法なのか。百歩譲っても「憲法改定(改めて定める)」である。
第一章の「天皇」は廃止すべきであるが、今の憲法改悪には反対である。特に「日本国憲法第9条」の精神は守らなければならない。憲法解釈によって戦争の出来る国にしてはならない。侵略戦争も自衛戦争もしない、個別的自衛権も集団的自衛権も持たない、常備軍を持たないと憲法に明記し、解釈によって戦争の出来る国にしてはいけない。「自衛隊」は「国防軍」ではなく「災害救助隊」に改編した方が良いと思う。天皇にも職業選択の自由を与えるべきであり、一家系を特権階級にするのも差別である。政教分離もすべきである。日本国民の象徴は「天皇」ではなく、「日本国民」で良い。
自衛隊が日本に住む人々を守る為に存在するというのならば、戦争のために使うジェット戦闘機、ミサイル、イージス艦等の高価な武器や艦船等の防衛予算(5兆円以上)は、被災地復興等に使った方が良い。
また、不要な支出として、沖縄をはじめ各地にある米軍基地への「思いやり予算」だ。被災地では多くの人が家を失い、仕事をなくしているのに、米軍基地の光熱費、ゴルフ場を含む施設費などに毎年1900億円~2000億円も支払うのは許せない。
米軍は、1960年に改定された日米安保条約に基づいて、日本に軍事基地を置いている。軍備が戦争の「抑止力」になると幻想を押し付けたが、この安保条約は安全保障ではなく軍事同盟である。在日米軍基地は米国が始めた戦争などの出撃基地になっただけでなく、その戦争に自衛隊が米軍の手先となって軍事協力する体制になっている。米軍は私達を守るために日本にいるのではなく、彼らの戦略にとって都合がいいから駐留している。「抑止力」というのは虚構に過ぎない。核の「抑止力」も同様だ。
日米安保条約は、日本国憲法の平和主義(戦争放棄・非武装・平和的生存権)をまったく無視して結ばれた。しかし、安保条約の条文によれば、どちらかの政府が1年前に通告すれば終了できる。私達は、非武装・不戦を定めた憲法9 条を実現する為、この安保条約を解消し(日米合同委員会による日米地位協定も廃棄)、新たに両国が対等で真の友好関係を築く日米平和友好条約を締結することを提案する。
北方領土や尖閣諸島、竹島(独島)などの問題で、「軍備を強化しなければ相手になめられる、領土問題は解決しない」というのは、弱肉強食の帝国主義的戦略だ。領土問題は、そこを生活圏とする住民の意向を尊重した粘り強い話し合いと妥協によって解決の方向に向かう。しかし、日米地位協定がある限り、北方領土問題等は解決しない。領土問題を口実に軍備を拡張しても、私達の暮らしが苦しくなるだけで、何も得ることはない。
日米合同委員会は、日本の国会よりも憲法よりも、上位の存在と言われている。この組織のトップに位置する本会議には、日本の各省のエリート官僚6人と、アメリカ側が米軍人6人とアメリカ大使館の公使(外交官)1人の7人で、毎月約2回、隔週木曜日の午前11時から、日本側代表が議長の時は外務省の施設内で、アメリカ側代表が議長の時は米軍基地内の会議室で開かれている。
日米地位協定では、アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求する事ができ、日本は合理的な理由なしにその要求を拒否する事はできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されてない、という見解が明確に書かれている。つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」という事はできない。そう日本の外務省がはっきりと認めている。
だから北方領土の交渉をする時も、返還された島に米軍基地を置かないという様な約束をしてはならないのである。こんな条件をロシアが呑むはずはない。
「横田空域」も日米地位協定によって首都圏の上空が米軍に支配されていて、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを飛ぶ事が出来ない。JALやANAの定期便はこの巨大な空域を避けて、非常に不自然なルートを飛ぶ事を強いられている。特に空域の南側は羽田空港や成田空港に着陸する航空機が密集し、非常に危険な状態になっている。
【(参考)矢部宏治著『知ってはいけない隠された日本支配の構造』講談社現代新書(本体¥840)】へ
世界には軍隊を持たない国家が27カ国ある。ミクロネシアには、ミクロネシア連邦、パラオ共和国、マーシャル諸島共和国、ナウル共和国、キリバス共和国。ポリネシアには、クック諸島、ニウエ、サモア独立国、トゥヴァル。メラネシアには、ソロモン諸島、ヴァヌアツ共和国。インド洋には、モーリシャス共和国、モルディヴ共和国。ヨーロッパには、アンドラ公国、サンマリノ共和国、モナコ公国、ルクセンブルク大公国、リヒテンシュタイン候国、ヴァチカン市国、アイスランド共和国。中米・カリブ海には、ドミニカ国、グレナダ、セントルシア、セントヴィンセント・グレナディンズ、セントクリストファー・ネヴィス、パナマ共和国、コスタリカ共和国。(2008年9月現在)
【前田朗著『軍隊のない国家』日本国憲法評論社】
憲法25条を実現するのには、まだまだ私達の暮らしは不安だらけだ。特に高齢者、失業者、非正規労働者など社会的弱者には、医療や福祉のセーフティ・ネットが届いていない。自殺する人が毎年 3万人を超え、若者の就職口はますます狭まっている。 私達は、健康で文化的な最低限の生活を保障した憲法25条の実現を目指し、公正で公平な福祉政策の充実を求める。
【(参考)日本国憲法 】へ
第2章 戦争の放棄
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
第3章 国民の権利及び義務
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
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