反宗教
1987年グレゴリー・チャイティンの定理により、神が存在しない事が科学的に証明され、さらに1991年パトリック・グリムはグリムの定理を発表し、神は存在しないと証明した。1991年は神が正式に死んだ年。
神が存在しない事は、グレゴリー・チャイティンが科学的に証明している。数学者・コンピュータ科学者のチャイティンの不完全性定理は1987年に証明され、1989年にカーネギーメロン大学に招かれてレクチャーを行い、世界の数学者を震撼させた。さらに宗教哲学者のパトリック・グリムは、1991年にグリムの定理を発表し、神は存在しないと証明した。1991年は神が正式に死んだ年。
彼の証明は、数学で記述されているが、簡単に言葉でまとめれば、「神を完全な系と定義するとゲーテル=チャイティンの定理により、神は存在しない」という非常にシンプルなもの。神という系があるとしても、神のいうことには必ず矛盾が入り込むし、系のなかに神にも証明できない命題が入ってしまう。だとすれば、それは神ではない。
グレゴリー・チャイティンは【アルゴリズム的情報理論】によってゲーデルの不完全性定理、またはチューリングの停止問題という公理系における『計算限界性』を数学的に定義した学者。いわゆるゲーデル文、という公理系の無矛盾性を証明できない言明をLISP(リスプ)というメタ数学的プログラミング言語によって、表現した。ゲーデル文はLISPでは【ランダム数・Ω(オメガ)】として表現された。「ランダム数」。Ωは彼の名を冠して敬意とともに「チャイティン数」とも呼ばれる。
【(参考)Wikipedia「グレゴリー・チャイティン」】へ
グレゴリー・チャイティン(Gregory “Greg” J. Chaitin, 1947年 – )は、アルゼンチン出身、アメリカ在住の数学者、コンピュータ科学者。60年代に情報理論の分野に、ゲーデルの不完全性定理とよく似た現象を見いだす。つまり、その分野上での決定不可能な命題を発見し別種の不完全性定理を得た。チャイティンの定理によると、十分な算術を表現可能などのような理論においても、いかなる数であろうともcよりも大きなコルモゴロフ複雑性を有することがその理論上では証明できないような、上限 c が存在する。ゲーデルの定理が嘘つきのパラドックスと関係しているのに対し、チャイティンの結果はベリーのパラドックスに関係している。1995年に、メイン大学から博士号を授与される。現在は、IBMのトーマス・J・ワトソン研究所で働いている。幾つかの本を執筆しており、日本語に訳されている。
【(参考)不完全性定理による神の非存在の証明とその限界に関するイマニュエル・カントの先駆的業績について】へ
命題:「私は嘘つきである」 さて、この命題は真か偽か
この命題が真であるならば、「私は嘘つきである」という私の発言は正しいことになり、嘘をついていないことになり矛盾が生じる。また、この命題が偽であるならば、「私は嘘つきである」という発言は正しいことになり、この命題は真としなければならない。つまり、この命題は決定不可能な命題である。
このように不完全性定理は、システム内部に決定不可能な命題が発生するため、命題の真理性について判断できなくなることが必然的に起こることを証明した。真理性について判断をするためには、システムの外部からでないと不可能であり、システムの限界を示したのである。
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